おだやかに、スマートに。
― HSPの生き方模索 ―
こころ・カラダ

【20代 脱サラ】HSPが高じて、仕事辞めました。

達成

たぶん恵まれた環境、でもツラい。

27歳、2回の転職を経て、3つめの会社。
朝は8:50頃出勤、夜は19:00~20:00頃には帰社。土日祝はお休み。

どちらかと言えば恵まれた勤務体制なのだと思います。けれど、やってもやっても増える一方の仕事、怒号が飛び交う社内、いつも作業を監視されている感じ、時間も曜日も関係なしに飛んでくる依頼、トップの機嫌によって左右される会社の雰囲気、会話や電話の音で仕事に集中できない環境、―― そういった些細なストレスが、自分にとってはあまりにも大きく、耐えきれなくなってしまいました。

「友人や家族の中には、もっと厳しい環境で働いてる人がいっぱいいる」そう思うと、相談するにも気が引けて、“普通に” “人並みに”働けない自分がどうしようもなくダメな人間に感じられました。

20代で2回の転職。そして同じことの繰り返し

22歳で大学を卒業、それからたった5年。27歳にして3社目の仕事。転職のたびに、次こそは長く続けたいと吟味に吟味を重ね、たどり着いたこの職場。それなのに、入社して半年過ぎた頃には違和感を覚え始め、結局1年で辞めることになってしまいました。

ありがたいことに、仕事自体は褒めてもらえることも多くありました。電話応対に対する苦手意識は、5年経っても払拭できなかったけれど、事務作業やパソコンを触ることに関しては、正確さとスピードを発揮できている感覚がありました。

けれど、職場環境や人間関係によるストレスは、思っている以上に負荷が掛かるようで、仕事内容に関しても、「できる/できない」よりも、「やりたい/やりたくない」の気持ちを大切にしたいという思いがだんだんと湧いてくるようになりました。

特に3社目の仕事は数をこなすために、やっつけ仕事でやるしかなくなっていました。自分自身が納得していないモノを、お客さんに提供する。クレームが出ない程度に表面上だけ整える。―― 完璧主義の傾向があるわたしにとって、これが結構キツかった。お客さんに、そして自分自身にも、毎日嘘を積み重ねていってるようで、罪悪感にも似た気持ちがありました。そしてなにより、達成感がなかった。

日に日に積もっていく「これじゃない感」が爆発し、その頃には心身共に弱り、辞める決意に至る。そんなことをもう3回も繰り返してしまいました。

”会社”自体向いてない…?

3社目、わたしはようやくしっくりとくる職種に出会えた。コピーライターだ。2社目の仕事を続けながら養成講座を受講し、未経験の募集を探し、やっとつかんだ肩書き。そんな会社でさえ、今までと同じような流れで、耐えきれなくなっていく。

わたしは普通に働くことさえできないのかと、完全に自信喪失していました。場所が変わってもまた同じことを繰り返すだけだと、諦めにも近い思いでした。けれど、その中に若干清々しさのようなものもありました。「会社という組織そのものが、自分には極端に合わないんじゃないか」という考えに至れたからです。

やっぱりコピーライターとして、言葉を書いていたいし、もっと経験を積んで、名ばかりじゃない本当のコピーライターになりたい。でも、今のままじゃ、他のいろんな“苦手”に侵されてしまって、それどころじゃない。そんな風に思うようになりました。

「20代で脱サラしてみる」人生を掛けた実験

会社を辞める、脱サラする。そして、フリーランスになる。

ライター歴たった1年の“駆け出し”とも呼べないような経験値で、会社という組織から抜け出したのは、正解だったのか、失敗だったのか、それはまだ分かりません。周りに話せばきっと「その判断は間違ってるよ」と言われそうで、怖くてあまり人にも言えていません。

でも、たとえ少数でもわたしの行動を応援してくれる人がいるし、私と同じように悩んだり苦しんだりしてる人がいるのなら、そこから逃げてもいいよ、逃げた方がいいよと自信をもって言えるようになりたい。

「人生は実験だ」そんな思いで、これからの毎日を過ごしていく所存です。